初めての転職から、2ヶ月ほど経過しました。
8月は転職した月であったので、楽しく過ごすことができた時期でした。
しかし、9月になると、仕事を取り組むに当たり、自分のエンジニアリングスキルの無さを痛感することも多くなりました。
エンジニアリングに関する言葉や方法を知識として知っていても、実践することが難しい。むしろ、全くできないと言っても過言ではない…。
今までいろいろな本やスライドを読んだりすることで、真面目にエンジニアリングについて取り組んできたんだと、振り返ることができました。 一方で、エンジニアリングを実践する・エンジニアリングを用いて何かを実現するという側面が少なく、仕事において本気でエンジニアリングの取り組みをすることが、ほとんどなかったんだなぁと思い知らされました。
オブジェクト指向、TDD、ORM、etc
転職先での仕事は、技術的な側面では非常に恵まれています。真正面から、オブジェクト指向プログラミング、テスト駆動開発(TDD)、ORMを用いたデータベース操作などに取り組んでいます。
もちろん、「そんな仕事の取り組みなんて、今どきスタンダードでしょ!」って方もいらっしゃるとは思います。
ただ、私にとっては新鮮だったのです。
今まで、言葉としては理解していましたし、書籍などを通して、多少の知識は持っていました。
ただ、実際に仕事の中で活用できるかというと、現時点では、私にとって、まだまだ使いこなしているというレベルには、到底至っていません。
これまでは、機会があっても、オブジェクト指向プログラミングや、TDDに至る前のテストコード実装レベルでも、本気で取り組んでいなかったんだなと、思い知らされました。
リスガードのU字曲線
前職では開発組織改善にも取り組んでいたので、今の状況を、どんよりしながらも、別の視点では冷静に受け止めることができていると考えています。(このブログを書いている時点で多少なりとも冷静なのかなとは思っています。)
加えて、転職先では1on1をやっていることから、奈落の底に落ちるようなこともない状況です。
転職したあと、転職者が新しい環境に適応される過程を、前職時代に行っていた転職者のオンボーディング設計を通して、知っていることが大きいです。
異文化適応の変化は「リスガードのU字曲線」というものに沿うと言われています。
※画像は、以下のサイトから引用
私にとって、8月はリスガードのU字曲線のハネムーン期に該当し、9月からはカルチャーショック期に該当するということです。
今まで経験してきた取り組み方との違いや、自身のスキルのなさから来る不安などが重なり、辛いに時期に入っということです。
周りのメンバーからも色々と思われているとは思いますが、ココはしっかり自身の状況を受け止め、歯を食いしばって前に進むしかないのかなと考えています。
学び直しの実践
今までは、知識として知っていたことを、実践するなかで再度学ぶ必要があると感じました。
そのため、過去に読んだ本や、少し目を通しただけになっていた本を読み直すことにしました。(まだ最後まで読めていな本もあります。)
以前読んだときとは、全く違う感覚で読むことができました。いま実践する必要がある、いま必要な状況ということで、以前とは読んだあとの理解の深さが、遥かに異なると感じました。
もちろん、本を読んだだけで、仕事の成果に直ちにつながるわけではなことは理解しています。
ただ、私にとっては、ただ知っている状態から、仕事で実践して、失敗して、学ぶという過程が、「ほんと学びしかない!」という状態になりました。
今までのスキルが役立つことも
最近は、スクラムマスター、組織改善、プロセス改善の仕事が中心だったということもあり、ワークショップの方法、ファシリテーションについては、多少なりともスキルが身についていると思います。
転職先においても、ファシリテーションなどについては、ある一定のスキルがあると認知いただいているようで、他のチームのMTGでのファシリテーションを依頼いただくこともありました。
そのチームは、ほとんどが外国出身の方で、基本が英語での会話の中でしたが、なんとかファシリテーションをやりきることができました。もちろん、日本語ベースファシリテーションをして、翻訳していただきながらではありましたが、自信に繋がりました。
アジャイルに関する学習も並行する
仕事ではプログラミング中心の状況ですが(むしろ、そういう状況に身を置きたくて転職した)、今後のなりたい自分のことも考え、アジャイルに関する学習は、欠かさないようにはしています。
現在は、ラッキなーことに、複数の外部アジャイルコーチと一緒に仕事をする機会があり、コーチングについて、色々と学びたいなと思うようになりました。
良いタイミングだと思い『アジャイルコーチング』を読み始めました。書籍を読むにつれて、新しい環境に身を置く自身が、どういう振る舞いをする必要があるのかを改めて考えさせられました。
また、スクラム道関西の活動も継続しており、11月にはScrum Boot Camp OSAKAを開催します。
スクラムやアジャイルを知らない方に向けて学びの場を提供することがメインではありますが、私自身が改めてスクラムやアジャイルについて学ぶ場でもありますし、ティーチングやファシリテーションなどスクラムマスターに必要なスキルを学ぶ場でもあります。
参加者の方々とともに、学びを深めていければ嬉しいなと思っています。
おわりに
現在の自身の状況を振り返り、整理するための言語化は大事だなぁと、このブログを書いて、改めて感じました。
また、私自身のスタイルは、知識と実践の両方があって、初めて自信を持って取り組めるタイプのようです。 この転職では、エンジニアリングの実践をしたいという思いもあり、新しい環境に身を置いたので、カルチャーショック期だということを理解した状態で、エンジニアリングに対して本気で取り組んで、乗り切っていきたいと思います。
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