スクラムマスダーの日記

アジャイル、スクラムに関連した内容が多めです。

XP祭り2020にLT参加してきました! #xpjug

2020/09/19に開催されたXP祭り2020に、参加しました!

xpjug.com

XP祭りは、普段東京で開催されているのですが、コロナ禍ということもあり、オンライン開催でした。
ただ、オンライン開催していただいたおかげで、初めてXP祭りに参加することができました!

また、「せっかく参加するのであれば、LTもやってみよう!」と思い、LT募集に申し込み、当選することができたので、LT発表もしました!

今回は、初参加したXP祭りの感想ブログになります。

参加セッション

エンジニアの創造力を解き放て! XPと歩んだ17年・技術・現場・仲間

富士通という大企業の中でアジャイルを実践する苦労話が、心に刺さりました。

アジャイルに取り組もうとした中での、失敗事例はアンチパターンとして記憶する必要がある内容が多かったです。
特に、アジャイルコーチが入っていたとしても、全体を考えないことを言っていたり、スクラムであることを目指しすぎているために混乱をもたらしている事例は、僕も気をつける必要があると感じました。(アジャイルコーチ営んでいないけどね?)

「大企業のSIerだから起きるんでしょ?」と考えていては、同じ穴に落ちそうです。どんな開発現場であっても、気をつける必要がある内容でした。

近代史とアジャイル

個人的に一番ヒットしました!
歴史から考えるアジャイル、めちゃくちゃおもしろかったです。

ジェームズ・ワットとアダム・スミスの関係性、デカルトドラッカーの対比、フランス革命アメリカ合衆国憲など、アジャイルという視点から見る近代史の面白さを感じることができました。

ぜひ、上記のスライドを読んでいただきたいです!

ビブリオバトル

参加したのが遅かったので、最後の2冊の紹介だけ聞くことができました。

おおひらさんが紹介されていた『はじめてであうすうがくの絵本1』は、子供の頃読んだことを思い出し、懐かしながらも、「今読んでも、面白いと思える本だなぁ」と思いながら聞いていました。
お子さんと一緒に読んでいらっしゃるのが、一緒に学べてよいよなーと改めて感じました。

「実家にありそうなので、掘り起こしに行きたい!」と思える発表でした。

LT参加

「頻繁に感じる問題に対処していますか? ストレスマネージメントをふりかえりに活かしてみる」というタイトルで発表してきました!
運営に参加しているスクラム道関西のコミュニティ内では、たまに話したりはしているのですが、他のイベントで発表するのは数年ぶりのことだったので、めちゃくちゃ緊張しました…。

今回は、

  • 最近学んだストレスマネージメントをソフトウェアを作るときに活かすことはできないのか?
  • ストレスマネージメントを少しでも知ってもらうことで、幸せになれる方がいるのではないのか?

と考え、発表しました。

LTの見てないけど、興味あるなーという方は、上記のスライド読んでいただけると嬉しいです。

「でも、ストレスって、こういうときにも感じない?」、「ストレスって悪いことばかりじゃないよね?」という感想をいただくこともあるかもしれません。

そういった方のために、別の発表を準備しています! confengine.com

採択いただかないと発表できませんが、ぜひ続きを聞いてみたいという方は、いいねしていただけると嬉しいです。

おわりに

初めてのXP祭りでしたが、非常に楽しく参加させていただきました!

今後はオフライン開催されたときにも、参加したいと思います!

Scrum Fest Osaka 2020のスライドまとめ #scrumosaka

2020/06/26、2020/06/27の2日間で、Scrum Fest Osaka 2020が開催されました!

www.scrumosaka.org

本ブログでは、Scrum Fest Osaka 2020の各セッションの発表資料をまとめています。
個人で発見した発表資料のみですので、掲載していないセッションの発表資料がありましたら、コメント欄などで教えていただけると嬉しいです。

Day1(2020/06/26)

オープニング

ミルクボーイ がスクラムを説明したら

medium.com

keynote

今あえてのスクラム

Day2(2020/06/27)

大阪

ユーザビリティ評価をサクっと体験してみる

スライドは、一般には非公開です。Discrod内では公開されていますので、参加者の方は、閲覧できます。
スライド・レポートブログ置き場のチャンネルをご確認ください。

スクラムちゃうがなと言われてもやってみぃひん?

テスタビリティが低いシステムのためのテスティングテクニック-ライブコーディング

https://kanai-files.s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/ScrumFesOsaka2020-LegacyCodeTech.pdf

会社組織で実験をしていくためのサバイバルテクニック

drive.google.com

プロダクトのグロースのためのチームを立ち上げてプロセス改善をしている話

スクラムマスターをしながら、アジャイルコーチにはなれなかった話

CI&Tでアジャイル案件を管理して12年 - 自分という変革

札幌

北米の実践者に学ぶ。なぜなら札幌が一番北米に近いから!

アジャイルで在宅勤務パーワーアップ (Powering Up Remote Work through Agile)

世界規模サーバーレスプラットフォームの中の人が語る、勝ってるところと真似した方が良さげな事

発足から現在に至るまでのコミュニティーの足取りと、COVID19が及ぼしている変化

drive.google.com

マインスクラム ダンジョンズ

オンラインアイスブレイク・小ネタ集

オンラインのホワイトボードツールのMiroを使ってみろ! ~オンラインでのスクラムチーム、スクラムマスターのふるまいを考える~

紙粘土スクラムオンライン(KSO)~2イテレーション1本勝負~

三河

Agile Wars − アジャイルチームの夜明け −

で、結局 "誰に" 価値を届けるの?〜大企業のアジャイル開発で失敗に成功した話〜

スライドは、一般には非公開です。Discrod内では公開されていますので、参加者の方は、閲覧できます。
スライド・レポートブログ置き場のチャンネルをご確認ください。

「自己調整学習」の理論から、よりよい学びのプロセスを考える

弱虫じゃダメですか?(ダメ人間がチームビルディングをしたら最高のチームと歩めた話)

Startup Weekend 豊橋

広島

『「高い技術力」「良いサービス」なんだけど買ってもらえない』を解決するアジャイルなプロダクトマーケティングワークショップ

アジャイル&プログラムマネジメント

どのアジャイル開発チームでも起こりえる課題を事例を通して学ぼう!

アジャイルコーチのなんでも相談室

福岡

サーバントリーダーシップを身に付けましょう!

気軽で楽しいリモートモブプロ 体験会2時間パック

オンライン研修をアジャイルに作り上げていった舞台裏

スクラムマスターの経験を振り返って見えた、超私的に大事だなと思ったこと

プロダクトオーナーのチームビルディング 〜 心理的安全性が高く、自走できる組織の作り方。

スクラム開発におけるマネジメント、目標設定・フィードバック・評価

品川

忙しいマネージャーを救え!「お仕事解体ワークショップ」

人事や総務を兼務してわかった「小さく始める」は開発だけではないということ

ふりかえりが重要ではない!?ふりかえりの活用方法について

Essential Mob Programming 〜実践者が考えるモブの価値,原則,プラクティス〜

Visual Studio Codespaces を使ってモブリファクタリング

仙台

コロナ時代前後の地方での継続的なコミュニティの作り方と続け方を語り合う場〜日本各地を巻き込むストーリー〜

docs.google.com

Extreme Fishbowl in Scrum Fest Osaka 2020!!

making of Let’s Go Developer 2020 - 公開会議 in Scrum Fest Osaka -

四国

「Value Stream Mapping ワークショップ Online」

「Agile459でオンライン読書会を2年間やってみた報告」

docs.google.com

Agile459の読書会を体験!お題は「A Scrum Book」

アジャイルスクラム時代のパタン・ランゲージとアレグザンダー理論

栃木

中ごく越境一年奮闘記 笹が好き、 ケンタッキーも好き

変化についていくソフトウェア開発

こてこて製造業でぼちぼちスクラムやってみた

コミュニティ運営から学んだプロセス改善とチームの成長

京都

「旅館運営企業にエンジニアがもたらした価値とこれからの戦いについて」

プロダクトを5年間運用したチームの歴史 - 長く続くチームづくり

三度のスクラムを失敗した私が選んだ四度目のスクラムはコーチングを頼む事だった

大手ユーザー企業に入ってマネジメントでやってみたこと

ベトナム

ベトナムとスクラムの話

6年でグローバル1500人規模のエンジニアチームをつくったはなし

ベトナムと日本,海を越えたアジャイル開発

新潟

付録A:書籍『Agile Testing』を書いてから起きたこと by Janet & Lisa(動画放映)

日本の開発者・経営者に特に伝えるべきAgile Testingのエッセンス

パターンがみせるモブプログラミングの魅力と効果

海外カンファレンスに行こう!~リーンコーヒー形式で参加者たちのパネルディスカッション~

鳥取

田舎で14年スクラム - Agile未開の地に降り立ったらあなたはどうしますか

コロナ渦のニューヨーク大学オンライン授業完全移行に学ぶスクラム組織への道

宇宙開発の人が集まってシステムデザインについて考えてみた話

続・激動の時代。ウォーターフォールしか知らなかったPMの奮闘記

ウォーターフォールからアジャイルシフトの失敗原因と成功の秘訣

鳥取県人会

スクラム道関西

スクラム道関西プレゼンツ!コーチーズクリニックwithみさコーチ

資料はありません。

30年稼働し続けているシステムから逆算して良きモデルとは何かを考えてみる

アジャイルコーチとして独立を目指す前に

アジャイルラジオ公開収録!! in スクラムフェス大阪

jamboard.google.com

DevOpsDays

日本にJoy,Incを創る!どん底からスタートしたぼくらのジョイインクジャーニー7年間の軌跡

朝まで生DevOpsDays Tokyo -Kick Off ミーティング for 2021ー

2020年Kubernetesが解体するDevとOpsのインターフェイス -次世代プロジェクトの主導権を獲得するアーキテクトの掟-

スライドは、一般には非公開です。Discrod内では公開されていますので、参加者の方は、閲覧できます。
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わからんなりにやってきたSRE in Scrum奮闘記

スライドは、一般には非公開です。Discrod内では公開されていますので、参加者の方は、閲覧できます。
スライド・レポートブログ置き場のチャンネルをご確認ください。

XP祭り

XP入門

XP祭りスタッフ座談会

アジャイル品質パターンによる伝統的な品質保証(Quality Assurance) からアジャイル品質(Agile Quality)への変革

「エクストリームプログラミング」から読み解く現代ソフトウェア開発~ストーリーポイントと自動テストの功罪~

Agile Japan

エンタープライズxスクラムで実現するプロダクトマネジメント - 価値を高めるには

[ディスカッション] 異文化の壁を乗り越えるスクラム

[ディスカッション] 組織の壁を乗り越えるスクラム

[座談会] 役割も業界も乗り越えろ!

ハッカーライフラボ

[ワークショップ] チームのカルチャー形成のための雑談ワークショップ

教えて!あなたの一歩を後押しした本 / 本箱をシェアして会社の仲間と読んだ体験から得たこと「旅するAgile本箱LT」

[「あなたの中に世界がある」RSGT2018 Closing Keynote 動画放映+Discord #ハッカーライフラボ

](https://confengine.com/scrum-fest-osaka-2020/proposal/update/14516)

オブラブ

Workshop アジャイルクイズ「アタック25」

「ここがアジャイルの世界か」 ~ 業務SEがアジャイラーになるまでの8か月

ワークショップ 「ふりかえり」と言えばKPTAでしょ! KPTで食べてきたおじさんが、これからはKPTAで食べていこうと思います。

アジャイル場の雰囲気づくり〜参加と貢献でドライブ感があるチームを作ろう

僕が新規事業を苦手と感じていた話〜新規事業には多くの夢が詰め込まれがち〜

2020年5月末頃、少し話題になっていた、ブログ「GraphQLやめました」。

ブログ「GraphQLやめました」への感想は、みなさん色々と思うことはあると思います。
個人的に思ったのは、「無事、新サービスをリリースできたので、この会社にとっては成功だったんだな!」です。

このブログには、新規事業のあるあるが詰まっていると、僕は感じています。
そして、この記事を読んだことをきっかけに、僕が新規事業を苦手としていた理由が、明確になったので、そのことをブログに記します。

僕の新規事業の経験

僕が、新規事業に直接携わったことが、過去に2回あります。
(他に1度あるのですが、運用フェーズからで、話の本筋から外れるので、今回は、横に置いておきます。)

世の中的には、失敗した、と言えます。

1度目の経験では、そもそも世にリリースできませんでした。
2度目の経験では、リリースはしましたが、一ヶ月ほどでクローズとなりました。

こういった経験から、僕は、新規事業のことを苦手と感じていました。

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新規事業への期待〜ビジネスサイド編〜

ブログ「GraphQLやめました」にも書いてありますが、受託開発や準委任契約でエンジニア派遣をしている会社が、自社サービス開発に取り組み始めるのは、よくある話だと個人的に感じています。
受託や準委任だと、他の会社で仕事があることが前提のビジネスですし、ビジネス的にもスケーリングしづらいです。
それなら、自社サービスを作って、世の中に貢献して、会社の規模も大きくして、社員の給料も増えてという、良い循環を目指すのは、ビジネス的な狙いとしては当然あると思います。

すでに存在している企業が、新規事業を始める理由は、大きくまとめると、以下だと、個人的に考えています。
ビジネスの第2、第3の柱を作って、多角化を図り、経営を安定させる

1つのビジネス分野だけだと、その分野での動向に左右されてしまいます。加えて、衰退するビジネス分野の場合、会社の存続すら危うくなります。

そのためにビジネス側は色々と考えます。

  • 新規の顧客を獲得しよう!10万人は目指したい!
  • 顧客単価を高めれる仕組みを導入しよう!月額1000円も可能だけど、月額3000円も可能な仕組みにしたい!
  • 他社にはない独自のサービスを作ろう!時代の流れはAIだから、AIを売りにしたい!

などと考えます。

もちろん、新規事業なので何を考えてもOKです。
しかし、何を考えてもOKだからこそ、ビジネスサイドが今までの既存事業でできなかった、アイデアを沢山詰め込もうとしてしまうのです。

「この新規事業が成功すれば!」という期待が先行し、企画ばかりが膨らんでいきます。

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新規事業への期待〜エンジニアサイド編〜

エンジニアも、新規事業に関わるときに期待することがあります。
既存システムで利用しているレガシーな技術とはおさらばして、世の中で先進的と言われる技術に取り組むぞ!

新規事業であれば、既存システムの技術にとらわれることなく、1から技術選定を行うことができます。
そのため、新しいプログラミング言語フレームワーク、設計手法などを試そうとすることができます。

  • 新しい言語にチャレンジしたいので、Goを採用しよう!
  • Restful APIではなく、GraphQLが流行っているので、使ってみたい!
  • 将来大量データを扱いたいので、RDBではなくNoSQLを使おう。

などです。

エンジニアとして、新しい技術にチャレンジしたいと思うことは当然だと思います。
国内に事例は少なくても、「自分たちがその事例になってやるぞ!」という前向きな気持ちで取り組むこともあるでしょう。

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夢を詰め込んだ先にある不確実性

上述の通り、新規事業に対して、ビジネスサイド、エンジニアサイドともに、新たな挑戦をしようと、取り組みます。
もちろん、挑戦すること自体は、非常に素晴らしいことです。

しかし、その先に待っているのは、不確実な状況の百鬼夜行です。

新規事業は、そもそもの成功率が5%とも言える世界です。
ビジネス的に、そもそも成功率が低いにも関わらず、新技術に取り組むという不確実性を高める行為は、悪手だと考えています。

www.dhbr.net

そのため、成功する確率が低い事業に、出来るかどうか分からない技術で取り組んでしまう。
その結果、そもそも何も作れなくて、新規事業自体が失敗してしまうケースが出てきてしまうのです。

僕が、新規事業に対して苦手と感じていたのは、この不確実なことを容易に積み上げてしまう状況だったのです。

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不確実性に立ち向かうための新規事業

では、新規事業は、どのように取り組めばいいのか?
それは、出来る限り不確実性を減らすということです。

もちろん、ビジネス、資本主義の世界で、確実に成果を出せるサービスやプロダクトを作るということはできないと思います。
だからこそ、不確実性を高めることを出来る限り減らすことが重要だと考えています。

不確実性を減らす一例としては、以下です。

  • ビジネスサイドは、企画やプロトタイプの段階で、購入したいユーザーを見つける
  • 数年後の大量ユーザーではなく、α版・β版を利用してくれる数人のユーザーに対してアプローチする
  • 既存の技術を利用し、エンジニアの学習コストを減らす

エンジニアからすると、せっかく新技術を利用できるチャンスを見逃すことになるとは思います。
もちろん、どうしても利用したいのであれば、その技術を新規事業が開始するまでに、学習し身につけておくと良いと思います。

エンジニアが新技術に取り組むタイミング

新規事業がうまく立ち上がり世に広まった後、以下のような問題が現れると思います。

  • ユーザー数が増え、データ大量になり、RDBでは耐えられなくなる
  • 開発人数が多くなり、型がないために、チーム間での齟齬が大きくなる

などです。

こういった状況が発生したときこそ、新技術導入のタイミングだと、僕は考えています。
これらの問題はビジネス側で解決する問題ではありません。

また、事業として、うまく立ち上がっているのであれば、エンジニアサイドに回せるお金もたくさんあるでしょう。
新技術の分野ですでにエキスパートな方をチームに招聘するなどを行うことで、技術刷新をしやすい状況を作り出せると思います。

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おわりに

たまたま、ブログ「GraphQLやめました」に出会い、自分の中で新規事業が苦手と感じていたことに対して、向き合ったことで、「そもそも新規事業自体が苦手ではない」ことに気づくことができました。

僕が苦手だったのは、不確実な状況を積み重ねることであって、新規事業そのものではありませんでした。

といっても、新規事業には、多くの人の夢が詰め込まれる傾向にはあると感じています。

次、新規事業に携わる際には、いい感じにできるといいな!

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