スクラムマスダーの日記

アジャイル、スクラムに関連した内容が多めです。

第3回「アジャイルな見積りと計画づくり」読書会の共有と第4回開催のお知らせ

第3回の共有

2017/03/14、第3回「アジャイルな見積りと計画づくり」読書会を行いました。

第3回では、

  • 9章 テーマの優先順位づけ
  • 10章 金銭価値による優先順位づけ
  • 11章 「望ましさ」による優先順位づけ

が読んだ範囲でした!

個人的な感想

9章から11章は、すべて優先づけの話をしているので、色々な優先づけの仕方があるなーという感じでした。
どの優先づけが良いかは、プロダクトやサービによりけりだと思います。

9章

優先順位づけとして、

  • 金銭価値
  • コスト
  • 学べる知識と意義
  • 低減できるリスク

の4つがありますねー、という感じです。

よくあるのは、「学べる知識と意義」が考慮されていない場合が多いのかなぁと。
エンジニアって、何を学べるかで、やる気が全然変わってくるのかと、個人的には思ってます。

単にビジネスとしてーだけではなく、関わる人一人ひとりが、どうなりたいかを考えて、学習するプロセスが認められているかが、企業として、より良くなるポイントかなーって思います。
企業として、より良くなれば、サービスも、もちろん良くなるよねーって感じです。

10章

10章は、僕達のチームで読みました。

金額で計算できれば、非常に納得感のある優先順位づけが出来ると感じました。

  • 新しい収益
  • 増加する収益
  • 維持できる収益
  • 業務の効率化

という4つの観点で、収益を分類するのは、非常にいいことだと、思います。

あとは、どれだけのコストがかかるのかだったり、ROIだったりと、考えることはたくさんあると思います。

ただ、難しいのは、それぞれ、きちんと金額で算出するって、非常に難しいことだと感じました。
今までの蓄積を整理し、市場予測などマーケティングかかなり重要な場面かと思います。
それらを、そんな簡単にできるのかなーっていうのは、疑問の出る所でした。

11章

3つめの優先順位づけの方法は、「望ましさ」です。

紹介されていた手法は、2つで、

  • 狩野モデル
  • 相対的重み付け

です。

狩野モデルは、有名な手法で、

  • 当たり前、または必須のフィーチャー
  • 線形、一元的なフィーチャー
  • 魅力的な、わくわくするフィーチャー

の3つをどのように組み合わせるかという感じです。

詳しくは、『アジャイルな見積りと計画づくり ~価値あるソフトウェアを育てる概念と技法』読んでいただくか、ググっていただければと思いますー。

第4回のお知らせ!

引き続き、第4回「アジャイルな見積りと計画づくり」読書会を開催します。

日時:2017/03/28(火)19:30 〜 21:00 場所:大阪市淀川区西中島5-12-12 エムオーテックス新大阪ビル 4F

申込みは、以下からお願いします。

shin-osaka-agile.connpass.com

本の一部を読んで、書かれた内容について、自分の感じたことや、内容に関わる現場の困りごとを、参加者同士で、お話する形式ですので、第3回までの内容を読んでいない場合でも、ご参加たいだけます。

ご興味を持っていただいた場合は、是非、ご参加ください!

Scrum Boot Campについて!

スクラム道関西で、Scrum Boot Camp OSAKA in March 2017を行います!

scrumdo-kansai.connpass.com

1日の長丁場にはなりますが、スクラムを一通り体験できるので、

  • スクラムを導入したいので詳しく知りたい
  • スクラムを始めてみたがピンときてない
  • 開発チームのやる気を引き出す改善できる枠組みを作りたい

という方は、是非、ご参加いただければと思います。

激突! Aiming x CloverLabに、参加してきました!

2017/03/11は、激突! Aiming x CloverLabに参加してきました。
今回のブログは、イベントの報告です。

発表内容

MessagePack-CSharpってシャープなの?

クローバーラボの前田さんの発表。

www.slideshare.net

ゆるドラシルでは、WebViewをまだ使っているので、ユーザーからローディングに時間がかかったり、頻繁だったりという声があるので、対策した話でした。
サーバークライアント間は、JSONでやり取りしていたようなのですが、上記対策のためにMessagePackを採用したらしいです。
MessagePackのWebサイトは、コレ

MessagePackの導入効果は、

  • データサイズのダウン
  • 通信速度の向上
  • パース、シリアライズの処理が短くなる

といったようでした。

シリアライズしないから速いというZero Formatterというシリアライザーがあるらしいです。
ゲームのクライアント側で、利用しているとのこと。

やはり、データ量小さくして、速度上げるのは、どんなソフトウェアでも、重要ですねー。

AndroidでVulkan事始め

Aimingの藤井さんの発表。

www.slideshare.net

Vulkanという、ローレベルグラフィックスAPIについての話でした。
VulkanとOpenGLを対比して、メリット・デメリットをお話されてました。

普段お仕事と全然関係なかったので、よくわからんかったです。

要は、「画面の処理はCPUではなくGPUを利用しましょう。
余ったCPUは別の処理に活用しましょう」って感じでした。

サービスが生まれてから死ぬまで

Aimingの菅野さんの発表。

www.slideshare.net

サーバーインフラエンジニア視点でのプロジェクトの流れについて、お話されてました。

色々なフェーズで気をつけるべきことあるなー、って感じです。

クローバーラボインフラの歩み

クローバーラボの鏑木さんの発表。

クローバーラボ創業期は、受託開発がメインだったようですが、自社サービスを開発したということで、社内にサーバーを設置したとのことです。
サーバー1台だけだったのですが、登録人数が1000人とかだったので、悲しいかな全然余裕だったとのこと。

ソシャゲ全盛期は、モバゲ、グリーにのっかって、自社サービスを開発したとのことです。
自社ではなく、サーバーは委託し、ホスティングされていました。

京都のゲーム会社さんとの話をきっかけに、クラウドサービスに移行することを決めたとのこと。
自社でのサーバー運用がなかったので、鏑木さんがお一人で、勉強されながら頑張ったとおっしゃっていました。

ヤフーモバゲーのゲームで、大量のユーザーがアクセスするとファイルが落とせないということをきっかけに、CDNを使うように!

ユーザーがどんどん増えてくると、メモリ16GBだと不足してきたので、プライペートクラウドへ移行!

ゆるドラシルがヒットしてTVCMが決まると、物理サーバーへ移行!
CDNも増えたので、年間契約するも、次の大ヒットが生まれず、いっぱい余らせることに・・・。

ぼくとCassandraの6にちせんそう

クローバーラボの佐藤さんの発表。

www.slideshare.net

ユーザーの情報が消えたから、頑張って復旧した話でした。
6日間という中で、非常に濃い内容のことを実施されているなーって感じです。
ただ、トラブル対応って、濃い内容のことやってる感じはして、成長したー!
って実感しやすいんですけど、そもそも起こしちゃダメだよなーって感じもします。

おっさん流サーバースケール見積もりの勘所

Aimingの方の発表。

勘も大事だけど、同時接続数とか、最大ユーザー数とか、色々考慮できる点はあるよなーと、僕は受け取りました。

計算式自体は、十分納得できる内容だったので、ゲーム分野でなくても、考えれるパターンはありそうです。

ゲーム会社で
ゲーム以外のことを開発してる話

Aimingの富田さんの発表。

KPIのツールとかつくってますよーって話でした。

ゲーム自体が面白いことも大事ですけど、ビジネスサイドとしての収益とかも考えなきゃダメなので、
KPIツールとか、集計ツールとか開発されている方の重要性を再確認したという感じです。

エンジニアマネージャーの仕事

クローバーラボの畑中さんの発表。

hatajoe.github.io

プロジェクトには。

  • 監督
  • コーチ
  • マネージャー
  • プレイヤー

がいて、それぞれの役割があるよねーって話でした。

意思決定が伝わってないかったり、信頼関係が大事だったり、未来を想像させれるようにしたりとか、基準がそろえるとかチームを良くしていくには、技術だけじゃないよなーって、なります。

で、コーチがいない問題というのは、どこにでも発生しやすいんかなぁと。
やはり、育成や教育大事といいつつ、専任の人がいないなんてパターンはありがちですね。
OJT研修とかカッコよくいってますが、教える側は、教えるプロではないわけで。
もちろん、教えることを通して、教える側がスキルアップすること自体は否定しませんが。
教えるという観点でプロであることは、大抵の場合、否だと思います。
きちんとコーチ的な人がいることで、真にスキルアップできるのかなぁと思いました。

懇親会

懇親会は、炭焼きジョニー 西中島店でしたー。

色々お話できるから、個人的には、講演を黙って聞くより、ワイガヤで議論できる方が、好きです。
なので、懇親会は好き。

「第3回読書会」と「相手に選ばせるときの促し方」

第3回読書会について

第3回「アジャイルな見積りと計画づくり」読書会を、3月14日(火)に開催します。

shin-osaka-agile.connpass.com

第2回から3週間ほど空いていますが、ご興味のある方は、ぜひご参加ください。

第3回の範囲は、

  • 9章 テーマの優先順位づけ
  • 10章 金銭価値による優先順位づけ
  • 11章 「望ましさ」による優先順位づけ
  • 12章 ユーザーストーリーの分割

になっています。

相手に選ばせるときの促し方

第2回の読書会では、人数の関係上、3グループに分けて、読書会を実施しました。
読む範囲の設定を、

  • 「5章 理想日による見積り」
  • 「6章 見積りの技法」
  • 「7章 再見積り」+「8章 ストーリーポイントと理想日」

の3つ分けました。
ただ、5章のボリュームは、5ページほど、7章+8章のボリュームは13ページほどと大きな差がでてしまいました。

選ぶことが本質的に重要でない場面

アジャイルな見積りと計画づくり」読書会では、チームごとに読む章を決めています。
しかし、読む章を選択することは本質的に重要ではないと考えています。アジャイルや見積りといった内容について、ディスカッションすること自体に意味があると思っています。さらに言うと、関心を持っていらっしゃる方と会うこと自体に意味があるのかもしれません。
つまり、本質的に、勉強会で、どの章を読むかは、重要ではないのです。勉強会に集まって、同じようなことに興味や関心のある方と、ディスカッションすることに本質的に重要性があるのです。

このように、何かを選択することが本質的に重要でない場面はたくさんあります。
飛行機で、食事をする時に、肉にするか、魚にするかということを客室乗務員に聞かれますが、同じような状況だと思います。 食事は美味しく食べることが重要で、メインの料理が肉であろうが、魚であろうが、どちらかを選択することは本質的に重要ではないのです。

客室乗務員のテクニック

ハッピーフライト」という映画があります。この映画は、綾瀬はるかが演じる新人客室乗務員の話です。
綾瀬はるかは、乗客に食事を配る際に、メインが肉の食事ばかりを配ってしまい、肉料理が不足してしまう場面があります。
そこで、先輩の客室乗務員は、
「ハーブで焼いた美味しい魚料理か、肉料理、どちらになさいますか?」
という質問の仕方で、乗客に食事を選択させ、魚料理を多く配り、その場を切り抜けるのです。
※映画の内容は、うろ覚えなので、肉か魚か、牛肉か鶏肉かは、間違っている可能性があります!

ハッピーフライト スタンダードクラス・エディション [DVD]

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つまり、相手に選ばせたい方をうまく見せることで、選択させるものを誘導させることができます。

第2回の読書会において

5章は、5ページしか読む範囲がないので、勉強会に参加しても、あまり効果的ではないように思えます。
しかし、読む時間は、どのチームも同じですので、じっくり読みたい方、本を事前に読んでいない方にとっては、少ない範囲を時間をかけて読んだ方がベターという考え方もできます。
そのため、「5章は読むページ数が少ないので、事前に読んでない方には、非常によい範囲です」と伝えました。
ほかの章については、特に言及していません。

その結果か、5章が一番最初に読む範囲に選ばれました。

本質的に選ぶことが重要ではない場面では、人気がなさそうな選択肢のみをよく見せると、いい感じになるかもしれません。